皮脂とニキビ

ニキビの主要原因の1つは
皮脂の多さにあります。

それ故、ニキビ治療の中には
皮脂を止めようとする治療が
多く存在しています。

では、皮脂は本当に止まるのか?
まずは、治療の分類から確認します。

治療の分類

皮脂を止めようとする治療には
皮脂腺の内側にアプローチするものと
皮脂線を破壊するなど
皮脂の出口にアプローチするものがあります。

皮脂腺の内側にアプローチ

代表的なものが
イソトレチノイン内服だったり
ホルモン療法になります。

イソトレチノイン内服は
皮脂発生源の元栓を閉めるような治療です。
(皮脂腺への栄養の供給を断つイメージ)
効果は非常に強力です。
但し、対症療法なので治療後に再び
皮脂が出てくることはあります。
(皮脂が出てもニキビが出来るとは限らない)

ホルモン療法は
出過ぎている皮脂を
正常の量に戻すような治療です。
こちらも、治療後に再び
皮脂が出てくることはあります。

皮脂の出口にアプローチ

ニキビ用スキンケアで
皮膚を乾燥させて
皮脂を止めようとすることがあります。
これは一番やってはダメですね。
肌質が悪くなりますから。

美容機器を使用した
ニキビ治療も多く行われています。
こちらは、主に皮脂腺を破壊して
皮脂を止めようとするものです。

主な治療機器(治療方法)としては
・フォトダイナミックセラピー
・小林メソッド
・ダイオードレーザー

皮脂腺を破壊する治療の評価

再発を生じることがありますが
これをどのように説明したらよいのでしょうか?

皮脂腺がダメージを受けて
一時的に皮脂が止まっているだけで
ダメージが回復するとともに
皮脂も復活してきたと考えるのか?

それとも
皮脂腺を破壊できて皮脂が止まったけど
新たな皮脂腺が作られて
皮脂が出てくるのか?

どちらにしても皮脂腺は外側の問題です。
皮脂腺に向かう栄養素には
アプローチしていません。

ダムのように外側だけで止めても
内側から皮脂の素が大量に出てくれば
いずれはダム決壊のように
再発することになります。

ニキビ移動説

上記のような
部分的に皮脂を止める治療を行うと
今まで出来ていなかった部分から
ニキビができることがあります。

皮脂腺を壊したとしても
皮脂の栄養素が止まらなければ
新たな皮脂腺を求めて
移動するのかもしれません。

皮脂は皮膚表面に必要か?

保湿作用はありそうなので
シワ対策にはいいかもしれません。

ただ、表面に皮脂があると酸化して
炎症を引き起こすことがあり厄介です。

肌の透明感を得るには
小さな炎症もないことが必要です。

前腕の内側とか
ほとんど皮脂が出てない部分でも
綺麗な肌は保てるので
紫外線予防と
スキンケア(保湿・抗酸化)さえ
注意していれば、皮脂がなくても
大丈夫っぽいですね。

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