2013年9月情報
このページでは
ニキビ治療の全体像を理解するために
必要となるポイントを解説します。
(全体像は別のページで解説します)
医療機関でニキビ治療を受ける場合に
知っておいてもらいたいことです。
ポイントは3つ。
1:ニキビは多因性の病気
2:対症療法と根本療法
3:ニキビ治療のゴール
1:ニキビは多因性の病気
ニキビは、多因性の病気と
認識しておいてください。
ニキビの定義を
毛穴組織に炎症が生じている状態とします。
どうして炎症が生じるのか?
一般には、以下の3つが
原因として挙げられます。
・皮脂が多く出ている
・ニキビ菌が繁殖している
・角栓により毛穴がつまっている
しかし、これだけでは不十分なので
ニキビ発生の原因を
さらに掘り下げていく必要があります。
つまり、皮脂が多く出てしまう原因や
ニキビ菌が繁殖してしまう原因、
毛穴がつまってしまう原因を
考えていくことになります。
(特に皮脂発生原因が重要です!)
このように細かく考えると
ニキビの原因となるものは
多数存在していることが分かります。
↓
【結論1】
ニキビは、原因の特定が難しい病気。
そして、実際のニキビは
複数の原因により
発生していることがあります。
↓
【結論2】
原因の1つを特定して対応しても
ニキビが治らないことがある。
原因は、1つとは限らないから。
なお、美容皮膚科ナビでは
このような多因性の病気に対しては
医療機関の治療だけでなく
日常生活での対策も重要となるため
足し算の発想で治療・対策を
していくことをおすすめしています。
(詳しくは別ページで解説)
2:対症療法と根本療法
ニキビ治療やニキビ対策は
いろいろな方法が存在しています。
どの治療法を受けるにしても
それが対症療法なのか
それとも根本療法なのかを
意識するようにしてください。
対症療法というのは
症状の原因は何であれ
今出ている症状を抑えることを
目的にする治療のことです。
ニキビ治療で考えると
一定期間内において
存在しているニキビを治し
新たなニキビ発生を抑えるものが
対症療法になります。
これに対して、
根本療法というのは
症状の原因を取り除き
根本的な解決を目指す治療になります。
(原因療法が正しい言葉のようです)
ニキビ治療で考えると
治療した一定期間後も
新たなニキビ発生を抑えるものが
根本療法になります。
3:ニキビ治療のゴール(目標)
ニキビ治療のゴールを
どこに設定したらよいでしょうか?
根本的に治したいのか、それとも
食事・スキンケア・睡眠等の
日常生活に注意すれば
ほとんどニキビは出来ないレベルまで
到達すれば満足と考えるのか。
根本的に治したいと
考える人も多いと思いますが
医療機関でのニキビ治療は
対症療法がほとんどです。
従って、通常は、
ニキビ治療のゴールを
日常生活に注意すれば
ほとんどニキビが出来ない状態に
設定することになります(寛解)。
どんなゴール設定をするにせよ
医師と患者で同じゴールに
向かっていくことが大切になります。
対症療法からゴールに到着するのか?
ニキビ治療で一番重要な問題点です。
事実として
対症療法を続けた結果、
日常生活に注意すれば
ほとんどニキビは出来ないという
ゴールに到着することがあります。
(到着できないことも当然ある)
では、何故、
一時的に症状をおさえる対症療法で
ゴールに到着できたのでしょうか?
これを科学的に証明しろと言われたら
皮膚科の先生は困っちゃいますよね。
おそらくエビデンスは
出てこないと思うので
勝手に理由を考えておきます。
1:
対症療法を続けている間に
日常生活の中で、
原因となりうるものを見つけ
それに対応する生活をした結果、
ニキビが出来にくくなった。
↓
これだと、その対症療法は
ただの時間稼ぎという位置づけとなります。
2:
対症療法の直接の効果として
肌組織・体内に変化が生じた結果、
ニキビが出来にくくなった。
↓
これだと、その対症療法に
もっと積極的な役割があることになります。
他にもあるかもしれませんが
美容皮膚科ナビでは
ニキビの対症療法には2種類の
パターンがあると考えておきます。
なお、治療のゴールについては
アトピーと比較してみると
理解しやすいかもしれません。
ニキビの根本療法について
根本療法を行うには、まずは
その原因を突き止めないと
ならないわけですが
前述のように
ニキビは、多因性の病気なので
原因の特定が難しくなっています。
仮に、原因を突き止めたとしても
根本的に治せるとは限りません。
例えば、ある食物がニキビ原因の場合
根本的に治ったといえるには
その食物を食べてもニキビが
出来ない状態になる必要があります。
しかし、そうなるには
体質を変える必要があり
非常に困難となります。
そこで普通は、
その食物を避けることで
対応する方法を選びます。
ニキビ治療今後の流れ
今後は、根本療法「的」な
ニキビ治療・対策が増えていくと
予想しています。
日常生活に注意するだけでは
ニキビの原因が
分からない場合があります。
そのような場合には
血液検査などを行い
ニキビが治らない自分と
ニキビが無い人との違いから
原因を探ることが有効になることも。
1つは、分子整合栄養療法。
血液検査等の
検査結果データに基づいて
食事・サプリを戦略的に
摂取していくものです。
場合により、ホルモン補充も検討します。
もう1つは、食物アレルギー検査。
ニキビと食物アレルギーに
何の関係があるのかと
批判もあると思いますが
美容皮膚科ナビの考えを述べます。
まず、食事内容が腸内環境バランスに
影響を与えているみたいだというのは
経験上、誰でも納得できることです。
では、腸内環境の悪化は
ニキビ発生に影響を与えているのか?
美容皮膚科ナビでは
かなり「怪しい」のではないかと
考えています。
特に、遅延型フードアレルギーによる
腸内環境の悪化は
かなり「怪しい」のではないかと。
遅延型フードアレルギーがあれば
腸内環境は悪化します。
(ここまでは、特に争いないと思う)
そして、腸内環境の悪化は
慢性的な炎症系の症状に
影響を与えていると推測しています。
ちょっと待て。
遅延型ってなんだ?となりますよね。
簡単に言えば、反応が遅れて出てくる
アレルギーになりますが
その特徴は、出てくる症状です。
表現が難しいのですが、
なんとなく調子が悪い症状が
遅延型には多いですね。
だから、厄介なんですよ。
もし、日常生活に注意するだけでは
原因を特定できない場合には
検査をしてみる価値ありだと思います。
この遅延型フードアレルギー検査が
日本で行われるようになったのは
最近のことなので、不明点が多いですが
情報が入れば、修正追加していきます。
遅延型フードアレルギー解説はこちら
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