先天性眼瞼下垂について
先天性眼瞼下垂とは
生まれつき上マブタに下垂が
生じている状態をいいます。
上マブタを持ち上げる筋肉の力が
弱いことで下垂が生じています。
片側のみに生じることが多いのが特徴。
眼瞼挙筋の性能が問題となります。
目次
- 1:先天性眼瞼下垂の程度
- 2:先天性眼瞼下垂の手術方法
- 3:吊り上げ術の問題点
- 4:どこで手術を受けたらよいのか?
- 5:先天性眼瞼下垂の料金
- 6:育成医療制度がある
- 7:後天的に眼瞼挙筋は弱くなるか?
- 8:先天性眼瞼下垂に詳しいサイト
- 9:次の解説
先天性眼瞼下垂の程度(保険適応の有無)
上マブタを持ち上げる筋力が無い
あるいは、非常に弱いことで
上マブタが下垂しています。
左右で目の開きが異なっていたり
目の表情に動きが無いなど
見た目にも明らに「病的」と分かる場合が多く
(程度は重度の眼瞼下垂)
保険適応は問題なく認められます。
先天性眼瞼下垂の手術方法
眼瞼挙筋という筋肉が
どれだけ動くかによって手術方法が異なります。
ほとんど動かないのであれば
眼瞼挙筋の代わりとなるものを見つけて
目が開くように吊り上げる方法(吊り上げ術)が有効となります。
(正しくは、後頭前頭筋の力を利用)
吊り上げ術には
自分の筋組織を利用する方法と(太ももやコメカミから採取)
人工物(ゴアテックス等)を利用する方法があります。
眼瞼挙筋が少しは動くというのであれば
腱膜前転術や眼瞼挙筋短縮術など
後天性眼瞼下垂で行われている手術も選択肢に入ってきます。
吊り上げ術の問題点
まず知っておくべきことは
片側だけの先天性眼瞼下垂の治療は
左右差の調整が難しいということ。
この左右差は、見た目だけでなく
マブタの動き方の左右差も含みます。
あと、これも仕方ないことですが
不自然さが出ることがあります。
どこで手術を受けたらよいのか?
眼瞼下垂手術を可能としているクリニックでも
先天性眼瞼下垂には対応していないところがあります。
どこでも出来るわけではないので注意してください。
特に子供の場合には、
全身麻酔が必要になることがあるので
安全な環境で手術が出来る病院・クリニックを選択する必要があります。
まずは、大学病院や総合病院の
形成外科に相談してみましょう。
先天性眼瞼下垂の料金
自由診療であれば非常に高くなります。
吊り上げ術であれば50万円位~です。
仕上がりにこだわって
美容外科の自由診療で受けるのもいいですが
先天性眼瞼下垂の場合には
問題なく健康保険が使えるわけですから
保険手術でいいと思いますよ。
(病院選びは慎重に)
ただ、保険で3割負担でも
筋膜移植吊り上げなら入院も含めて
両目で15万円近くなるのかな?
(片目なら、その約半分)
安くはないはずです。
2012年では
筋膜移植法は片目で18530点です。
参照
K219 眼瞼下垂症手術
育成医療制度がある
保険手術となることが前提ですが
自立支援医療の育成医療という制度もあります。
3割負担でも家計が厳しい場合に利用できます。
お住まいの地方自治体(福祉保健関連)に
相談してみてください。
後天的に眼瞼挙筋が弱くなることはあるか?
怪我や神経の病気などが原因で
眼瞼挙筋が弱くなることがあります。
その他、埋没法でも問題になることがあります。
上マブタを挙げる力の弱い人が
挙筋固定の二重埋没法を受けると
挙筋の力がさらに弱まり
眼瞼下垂の症状が生じることがあるとのこと。
この場合は、挙筋固定埋没法は不適応となり
腱膜前転術等を検討することになります。
先天性眼瞼下垂に詳しいサイト
次の解説
近隣クリニック
眼瞼下垂手術の症例写真を見る
眼瞼下垂の解説目次
1-1.
眼瞼下垂とは
1-2.
先天性眼瞼下垂症とは
1-3.
腱膜性眼瞼下垂症とは
1-4.
加齢性眼瞼下垂症とは
2-1.
眼瞼下垂手術が保険適応となる基準
3-1.
眼瞼下垂の手術方法
3-2.
腱膜前転術
3-3.
埋没式の眼瞼下垂手術
4-1.
眼瞼下垂と頭痛・肩こり・不眠
4-2.
眼瞼下垂手術による美容的効果
4-3.
眼瞼下垂のリスクとダウンタイム
5-2.
眼瞼下垂のチェックポイント
二重手術(埋没法、切開法)
眉毛下切開手術
目の下くま手術の症例写真を見る